モカ、ありがとう。ミニウサギと過ごした12年【別れ編】

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ミニウサギのモカとの思い出を綴っています。
震災や出産、引っ越し……いろいろなことがあった12年間。
出会い編もありますので、ぜひこちらからご覧ください!

モカの異変

亡くなる約10ヶ月前、モカに初めての異変が現れました。
白内障です。

ある日、モカの大きな可愛い目が白く濁っているのに気づき、驚きました。

目が白濁している様子

その時、モカは11歳。
以前紹介したうさぎの本によると、人間の年齢に換算して84歳ほど。
10年以上生きれば「長生き」と言われるうさぎにとって、ここまで何のトラブルもなく過ごしてきたモカ。
そんなモカに初めて起きた体の変化でした。

驚きつつも、「老化による自然なものなのかもしれない」と思うことにしました。

それ以来、私たち家族はモカをさらに可愛がるようになりました。
サークルから出してリビングで一緒に過ごしたり、子どもたちがよく撫でてくれたり。

病院へ行くことも考えましたが、断念しました。
うさぎはとてもストレスに弱く、通院によって体調が急変することもあると知っていたからです。

モカが安心できる、いつも通りの自宅で過ごす。
それが最善だと考え、私たちはそっと寄り添う選択をしました。

お別れを覚悟した出来事

白内障に気づいてから半年ほど経ったある夜のこと。
家族みんなが寝室で静かに眠ろうとしていた時、リビングから突然、大きな物音が聞こえました。

「ガタガタッ!バン!ガラガラ!」

全員が飛び起きて、モカのもとへ駆けつけます。
すると、モカがサークルの外に脱走していたのです。

息が少し荒く、自分でも驚いているような表情のモカ。
サークルの側面につけていた扉にぶつかり、その衝撃で扉が開き、外に飛び出したようでした。

最初は「寂しくなって暴れちゃったのかな?」くらいに思っていたのですが、
すぐにその考えは変わりました。

その後、似たような出来事が再び起こったのです。
今度は、モカが突然走り出し、壁にぶつかったり、ふらついたり。
まるで暴れているような様子で、とても苦しそうでした。

私には止めることもできず、ただ見守ることしかできませんでした。

そこで、サークルにタオルをかけて薄暗くし、
落ち着ける空間を用意。ぶつかっても安心なように、クッションも置きました。

クッションに寄り添うモカ

寄り添うように眠るモカの姿を見ながら、私は心の中でお別れを覚悟し始めていました。

モカ、ありがとう

覚悟をしてから数週間。
モカの発作は次第に頻度を増し、ある日ついに、深夜に大きな発作が起こります。

サークルの扉が開き、暴れ始めるモカ。
その日はこれまでと違い、なかなか落ち着く気配がありません。

リビングのテーブルを動かし、少しでも安全に過ごせるように環境を整えました。
けれども、想像以上にモカの動きは激しく、広範囲にわたって暴れていました。

夫と顔を見合わせ、「もしかしたら……」とお互いに覚悟を決めます。

深夜1時。
モカはずっと暴れているわけではなく、暴れては落ち着き、落ち着いてはまた暴れる……
その繰り返しでした。

暴れているときは何もできませんが、落ち着いたタイミングでそっと抱き上げ、
タオルで包んで撫でるようにしていました。

やがて私たちにも疲れが出てきました。
夫は翌日仕事があったため、交代で見守ることにし、先に休んでもらうことに。

リビングには私とモカのふたりだけ。
落ち着いたモカを両手で包みながら、少しだけ目を閉じたその時——
私が目を開けると、モカは静かに息を引き取っていました。

寝てしまったことを悔やむ気持ちもありましたが、
モカも私の腕の中で安心してくれたのかもしれない……
今では、そう思えるようになりました。

夫を起こして報告し、二人でたくさん泣きました。
朝になって娘たちにも伝えると、モカを撫でて、静かにお別れしてくれました。

長女は泣きませんでしたが、あとから少し情緒が不安定になったようです。
感情をあまり外に出さないタイプなので、私は気づくことができず……少し反省しています。

虹の橋

モカとお別れしてから数時間。
きちんと供養できるよう、準備を始めました。

① 火葬

選択肢はさまざまでした。
自治体のペット火葬、民間業者、訪問火葬など……。

私たちの希望は以下のとおり。

  • 遺骨を自宅に持ち帰りたい
  • 予算は抑えめに
  • 車で持ち込みができる(市内)

この条件に合ったのが、仙台市が行っているペット火葬サービスでした。
ごみ処理施設に併設された斎場での火葬となります。

翌日に予約の電話をし、亡くなった2日後に火葬してもらうことに。
それまではアウトドア用の保冷剤を使い、タオル越しにモカの体を冷やして保管していました。

② 骨壺探し

斎場で購入もできましたが、自分たちで用意することに。

  • 予算は抑えめ
  • 見た目がかわいいもの
  • うさぎ1匹が入るサイズ

ネットショップやペット用品店をいろいろ探しましたが、犬猫用のものが多く、予算もオーバー気味。

そんな中、ダイソーで夫がふと目に留めた「調味料入れ」。
湿気に強く、サイズ感もちょうどよかったので、これを骨壺に選びました。

骨壺

仏具探し

本格的な仏壇は必要ないけれど、何かしらの「形」は残したい。
そんな気持ちでセリアで小物を揃え、ミニ仏壇を作りました。

ミニ仏壇

お別れの準備に多くの予算はかけられませんでしたが、
私たちなりに心を込めた供養ができたと思っています。

モカへの想いは今も変わりません。

モカが残してくれたもの

一目惚れして、家族になったモカ。
撫でたときのやわらかな感触は、今でも忘れられません。

「もう一度撫でたいな」「会いたいな」と思う瞬間が、今もたくさんあります。

モカ
爆睡中のモカ

娘たちも同じ気持ちで、時々ふと「会いたいね」と話すことも。
「好きな動物は?」と聞かれたら、迷わず「うさぎ」と答えるほど、モカの存在は大きかったです。

モカがくれた12年間。
そこにはたくさんの思い出と、言葉にできない感情が詰まっていました。

命の尊さ、お世話をする気持ち。
モカは私たち家族に大切なことを教えてくれました。

こうして思い返すことが、きっとモカへの供養にもなる。
今でも、モカは私たちの大切な家族です。

モカ、ありがとう。
ずっと、ずっと大好きだよ。

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